mex

2021.06.19

インゲボルク・バッハマンの「三十歳」という短編小説集を読んだ。オーストリアの作家らしいが自分はとくにオーストリア文学に興味があったわけではない。今年三十歳になり、三十歳っぽい本ないかなーと思って読んだ。アマゾンへのリンクを貼っていますが、実際は大田区馬込図書館で借りました。

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もともとバッハマンは詩人だったらしく、ストーリを表現するというよりも風景を描写するだけみたいな文章が多い。そこまで詩に詳しくないのでこれが詩人だったためなのかはわからない。一人称、二人称、三人称が混在する作品や、登場人物の説明がまったくない作品があったりで、なんのことやらわからないまま読み終えてしまう人もいそう。

正直、表題作の「三十歳」は退屈だったけど、「すべて」、「人殺しと狂人たちのなかで」、「ゴモラへの一歩」はとても面白かった。とくに「すべて」は父親となった人やこれからなるであろう人は読んでみるといいかもしれない。

バッハマンに興味をもったので他の作品も読んでみようと思う。ちなみに一番有名なのはラブレターらしい。

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