学術書を読む(鈴木 哲也)| 京都大学学術出版会
「学びたいことが学べない」―1通のメールから 第I部 考える―学術書を読む意味 第1章 「現場の哲学」が求められる時代―「専門」の限界 複雑さを増す社会の中で 方法や認識の壁を越える対話としての読書 第2章 自省作用と創造―専門外0 の学びの機能とその楽しさ 量子力学を拓いたハイゼンベルクの読書 「実用主義」「理想主義」の肥大を抑える外部からの眼 専門外の学びはそもそも楽しい―読書会の取り組みから 第3章 「わかりやすい」からの脱却 「わかりにくい」本,「わかりやすい」本 「わかりやすい」とバブル時代 丁寧なコミュニケーションを損なう「わかりやすい」 コラム 1 塩漬けにする/補助線を待つ/人に聞く ―「わからない」ときはどうするか? 第II部 選ぶ― 専門外の専門書をどう選ぶか 第4章 「専門外」の四つのカテゴリー 第5章 【カテゴリー①】良質の科学史・社会文化史を読む ―遠い専門外の本を選ぶ 科学史を読む―世界認識の歴史と人の営みとしての科学の姿に触れる 社会文化史,歴史学史を読む― 市民科学の世界史的意義にも繋がる 第6章 【カテゴリー②】「大きな問い」と対立の架橋 ―近い専門外の本を選ぶ 「大きな問い」のある本 対立を架橋する本 著者の生き方としての学問を知ることができる3冊 第7章 【カテゴリー③】古典と格闘する―「メタ知識」を育む メタ知識としての古典が拓くもの プルタルコス『モラリア1 』を事例に 第8章 【カテゴリー④】現代的課題を歴史的視野から見る本 コラム 2 学識のある人を慕う,という本選び 第III部 読む―学術書の読書から現代を考える 第9章 博識は「ノオス」を教えない―速読・多読は大切か? 「速読・多読」を強いるもう一つのパラダイム 「確証バイアス」と速読・多読―「知識か情報か」ふたたび セネカの戒め 本を塩もみして,芯を洗い出す 第10章 知の評価の在り方を変えよう サッカー選手と野球選手の価値を,取った得点で比較する? 「知を数で計る」仕掛け人たち 「知を数で計る」思考はどこから来たか 第11章 危機の時代を乗り越えるための知を 「知を数で計る」ことと「わかりやすい」 専門の知を越えた対話で,現実世界の見えない根に触れていく あとがき―「対話型専門知」を求めて 参照文献
https://www.kyoto-up.or.jp/books/9784814003013.html