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 風邪をひきました。妻からもらってしまったっぽい。病院行って薬飲んで安静にします。以下の文章は風邪だ!と自覚する前に書きました。

 4/5にBandcamp Fridayがあったので色々購入しました。毎回BFCで購入した作品を紹介するぞ!つってるんですが、今回も全部やるのは無理っぽい。

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でもやります。

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 Vittorio Guindaniっていうアーティストです。この作品はイタリアの901 Editionsからリリース。901 Editionsは気になる作品が多いなぁ。物音系なんですが、粗いノイズと軋みの中に不意にメロディアスな瞬間があったりしておもしろいです。Bandcampの説明文にはフィールドレコーディングの残り物?から作ったとの記述があります。わずかに生じた音を無理やり拡大したような解像度の低さがあってフィールドレコーディングといってもかなりスケールを絞った印象がありますね。コラージュとも違って極端に短い反復が交差しているような、ミニマルミュージックっぽいかも。

 

 最近は主にBlenderを使った3DCGの作業をしています。エフェクターとか買ったんですが、音源制作は一旦触っていないです。なんかそういうのありますよね。

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3DCG制作、というか映像制作について一つの指針というかこういうことがやりたいな/やりたくないなというのはっきりしてきたのでモチベが上がっているというのもあります。5月中には終わらせたい。

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 久しぶりの日記です。会社にお休みをもらって育児に専念しているんですが、毎日毎日息子を連れ出しているとなかなか時間が取れないですね。だいたい朝、息子の起床前と昼寝中に自由時間が取れるんですが、朝に活動しすぎてしまうとエネルギーが切れてしまい午前中しんどくなってしまうんですよね。朝がダメなら昼に…と思うんですが、息子の昼寝中に家事をやったりもするので油断していると何もできずに終わってしまいます。しかも最近は体力がついてきたのか、昼寝せずに遊び続ける日もあります。全然仕事より忙しい。以上が近況です。

 久しぶりにTwitterを開いたらSpotifyがトレンドに入っていました。ろくなことじゃないだろうなと思ったんですが、本当にろくなことではなかった。

 Spotifyは軍事企業への投資とかロイヤリティシステムとか色々あるんで、気分よく使えないならやめちゃってもいいと思います。音楽産業に関わる人をサポートしたいならグッズを買うなり、Bandcamp Fridayで音源買うなり、SNSで好きなアーティストについて投稿するなり、人と話すなり、一人で想いを育てるなり、とにかく自分が納得できる方法を選択できたらいいですね。

 話は少し変わりますが、今回の件でSpotifyとApple Music以外のストリーミングサービスを使ってみようと思い立ちDeezerに登録してみました。フランスの企業が運営しているサブスクリプションでの音楽ストリーミングサービスです。

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 自分がApple Musicをメインで使っていて、良かったら乗り換えようかな〜と考えてみたんですが、ちょっと無理でした。DeezerはUIとしてはSpotifyに少し似ていて、曲やアルバム単位でお気に入りに追加できるんですが、追加できる数に上限があったんですよね…

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 曲だと10,000、アルバムだと1,000……。デスクトップアプリだと多少増えるんですが、焼石に水でした。ぬーん。他のストリーミングサービスからの移行ツールもあって、乗り換えはスムーズにできそうだったんですが、移行が完了すると同時に前述の上限に達してしまい新しい曲をお気に入りに追加できなくなりました。ので乗り換えは断念。もし使うなら一から育てる感じになりそうです。それも楽しそう。

 他にはTidal かな。まだ日本ではサービス開始していないけどQobuzもあります。もっとあったら教えてください。

 

 最後に最近聴いてる音楽。Natalie Beridzeの昔の名義、 TBAの1stです。ミニマムなエレクトロニカでかっこいい。

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TBAは以前日記で紹介しましたね。

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 最近Pg.99ってバンドにハマっている。pageninetynineとも書くらしい。音源は全てDocumant #n といった形式に則って名付けられています。一番好きなのは#8。Kurt Ballouのクレジットがありますね。どこにでもいるなぁ。

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 ところでなんですが、スクリーモっていうジャンルがあります。自分がこのジャンルを知ったのは10年前くらいで、その頃はちょっとハードなエモって認識でした。The UsedとかSaosinとか、マイケミもちょっとそう呼ばれたりしてたかも。その頃はあんまりハマらなかったんですけど、Pg.99も分類としてはスクリーモなんですね。サブジャンルのEmoviolenceにみなされているらしい。wikipedeaに載ってました。でもEmoviolenceって言葉自体ジョークって書いてあるな。

 日本でもEmoviolenceって括りのバンドはいるらしく、これは沖縄のunripeってバンド。かっこいい。

 

 Bandcamp Fridayで買ったものの紹介をします。このペースだと紹介し終わるころに次のBandcamp Fridayが始まるんじゃないか?って思ったんですが、次回のBandcamp Fridayは未定っぽいです。

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 nzworkdownの作品です。2023年リリース。Re-editと冠された曲が多いですが、あまり気にせず聴いています。nzworkdownさんは多作でアプローチも多様なんですが、一貫して緊張感のある美しさを伴っています。今作はフィールドレコーディングの要素が結構ありますね。一番好きなのは3曲目のRain Strum。激しい雨音と深くリバーブのかかったロングトーン。2022年リリースのRainyって作品と似た雰囲気です。自分はこれも好きな作品なんですよね。bandcamp上からは消えているんですが、また再会できたようでうれしいです。5曲目Kitchen Atomosphereも好きな曲です。高い電子音の間から聴こえてくる微かな水音が美しい。

 前述の通りnzworkdownさんは多作なので、似た雰囲気で自分の好きな作品をあげておきます。Prehistoric Silenceっていうイタリアのレーベルからのリリースです。

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 アンビエント曲をまとめたベスト盤?的なものもリリースされているので、そちらから聴くのも○。Lucid Ambiguityの収録曲も結構入ってます。

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 版元日誌ってのを見つけた。面白い

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 1月後半くらいからすこぶるヴァイブスが悪くて読書もDTMも捗ってないですね。ポケモンばかりやっています。やっているといっても、もともとゲームをやる習慣がないせいで1日30分くらいだけど。

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 いまニンテンドーオンラインストアで履歴調べたら、購入日は2023年2月20日だそうです。ほぼ1年かかってますね。

 

 前のBandcamp Fridayで買った音源の紹介です。小出しにしてますが、一曲一曲じっくり聴けていいですね。

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 TBAの2ndアルバム、直訳すると「ジョージアはスピリチュアルな東京のようなもの」。ジョージア州ってそうなんだ。2003年リリース。21年前。ミニマムなエレクトロニカです。Thomas Brinkmann主催のMax.Ernstというレーベルからリリースされています。現在はNatalie Beridze名義で活動しているようです、他にもTBA Empty、Nate Fisherと変遷がありますが、プロフィールあんまり知らないんですよね。

 1曲目の8bitライクなサウンドが可愛らしいですが、こういう曲はこれだけ。階段を降りていくような刹那的なフレーズの反復とスポークンワードっぽさもある平坦で煙たいボーカルがお互いを無視しつつ重なっています。Stereolabっぽいですかよりスカスカで軽い音像。とてもよい音楽です。もともと短編映画を制作していたらしく、最後の2曲は会話劇を聴いているようです。言葉がわからないのでなんにもわからないですけど。

 
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 イタリアはローマのフリーフォームなバンド、tellKujiraの1stアルバム。あんまり情報がないんですが、ヴィオラとチェロとギター二人のカルテット、ヴァイオリンのポジションがギターになった弦楽四重奏です。2020年結成。Area Sismica っていうカルチャーセンター?にプロデュースされているようです。

 1曲目Kujira、やっぱ鯨なんでしょうね。ヴィオラとチェロの持続音(ピチカートも交えつつ)を背景に二つのギターがメロディを奏でています。このアルバムの中では一番メロディアスですね。後半のディストーションもノイズの粒度が小さくて暖かみがありますね。他の曲も粒揃いなんですが、ギターアンビエント〜物音系ドローン〜ミニマル〜フリージャズを行き来するよう曲が多いですね。即興演奏やフリージャズのアプローチを採用したグループって曲にバリエーションを出すのは難しいんでしょうか。自分が素養ないだけっていうのもありますが……。しかし、3曲目のTomwaitsは素晴らしい。個々のプレイヤーの演奏技術が光っています。パーカッシヴ+物音系ドローン的な冒頭からインタープレイ、そしてドローンへ流れ込む構成なんですが、緊張感を最後まで持続させていて見事です。続く4曲目Interior sketchが似たような構成でちょっと中弛みするのが残念ですが。

tellKujiraのYoutubeチャンネルもありました。
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 なんか1月長かったですね。旅行行ったりしてたせいでしょうか、あと新NISA始めたりインデックス投資の本読んだりしていました。いつかこのブログもインデックス投資で億万長者金持ち父さんFIREFIREになるかもしれません。その時はすいません。

 Bandcamp Fridayだったので色々購入しました。今まで購入作品全部並べてあーだこーだ書いてたんですが、普通にしんどいという事実に気づいたので、今回からは小出しに書こうと思います。ていうかあんなに一気にちゃんと聴けるわけないじゃんね。冷静さを取り戻しました。

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OMOIDE LABELから。響現(きょうげん)って方の作品です。自分はあんまりエレクトロポップというかハウスというか、まぁあんまり詳しくないんですが。全編ミニマルでやわらかな歌物です。ゲームのサントラにボーカルが入っている感じ。各曲も3分を超えることはなく、きもちいいなーって聴いてたら終わります。とくに面白かったのは2曲目のPilgrimage (feat.三月,π)、爽やかな音像の中でたまにジャミジャミ?したグリッチが一瞬浮き上がってくるのがいい感じ。9曲目の道しるべ (feat.夜中。)も小気味よいボーカルをボワボワしたベースが追いかけるようなのが楽しくて好きでした。全曲ボーカルはゲストらしいんですが、あんまり知らない世界なのでのんびりあさってみようと思います。

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Nicola Di Croceの作品です。リリースは2012年。ちょうど12年前ですね。アブストラクトな一曲目nitlから始まります。不規則なハイハットとリムが気持ちいい。これが一番好きです。全体的にミニマルミュージックっぽいアプローチの曲が多いです。2曲目のtradingなんかは男性の喋りをループさせていてSteve ReichのDifferent Trainsを彷彿とさせます。6曲目romaeはダンスミュージック然としたビートの上にとにかくいろんな楽器やFXをフィールドレコーディングをコラージュしてるんですが、展開が進むにつれてまとまっていくのがちょっと物足りないですね。全体的にポストロック的な音像も相まってとても聴きやすいですが、他のNicola Di Croceの作品と比べるとメロディアスすぎてもうちょっと緊張感が欲しいなと思ってしまった(でも好き

最後に、Bandcampの作品ページでThe juicesqueezerってサイトへのリンクが貼られているんですが、今スパムにドメイン取られちゃってるので踏まないように気をつけてください。

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 部屋が寒くて辛い。最近家の外壁工事が入っていて室外機が取り外された結果、エアコンが使えなくなっています。世知辛いね。先週末は大宜味村のホテルに泊まっていました。20日から1泊。母がお気に入りで去年も同じところに1泊しました。

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正直まぁまぁ出不精というか、子供連れていくとだいたい暴れるので結果的に出不精になっていたので、久しぶりに遠出しましたね。八重岳桜まつりにも行ったり、宜野座村でいちご狩りもしたり、一泊二日なかなか充実していました。そんな書くこともないけど。

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フィールドレコーディングもしたよ。なんか写真撮るのミスってぼんやりしています。

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 パーフェクトブルーを観ました。辛いシーンがあったりして中断しつつ……。かなり面白かったです。現実と虚構を行き来する演出がただのショッカーやミスリードを誘うだけものではなくストーリをブーストさせています。「現実・虚構にある一人の”私”」って今敏作品の中核だと思っているんですが、パプリカは夢で、妄想代理人は記憶、東京ゴッドファーザーズはどうだったかな。あんまり覚えていない。パーフェクトブルーはインターネット、パーフェクトブルーが一番面白かったです。結末は分かりやすかったしありきたりだったけどあんまり気にならなかった。面白くて。今作が上映されたのは1997年で、世間的にはインターネット黎明期。匿名性が強いけれどオフ会は頻繁に行われてたっていう時代だったらしいのでインターネットと現実がリンクするのは象徴的な描写だったのかもしれません。当時の評を読んでみたい。ネットが現実世界の延長と判明して久しい昨今だと境界があること自体の非現実性が強くて一歩引いてみてしまうんですよね。そういう意味では90年代後半ならではの作品なのかな。というかパーフェクトブルーから10年足らずで妄想代理人を作ったのか。すごいな。あとサウンドトラックがめちゃくちゃ不気味で良かったです。DVDのメニュー画面で流れているのをしばらく聴き入ってしまいました。パーフェクトブルー戦記っていう今敏が残した文章もあるので、それも読もうかな。

 今敏監督作品は千年女優だけ観てないんですが、今度リバイバル上映するらしいので観てみたい。まぁTSUTAYAディスカスでも借りられるんですが……。

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 DVDに今敏監督のインタビューが同梱されていてこの文章を書きながら時折目をやっているんですが、話しながらの視線の運び方や手の動きがめちゃくちゃ友人と似ていて久しぶりに会いたいなとか思いました。

 

 音楽の話です。前の日記でも書いたんですが、最近はジャズを聴いています。聴いてた作品をつらつらと

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 Sun Ra率いるオーケストラは頻繁に改名していますが、His Astro-Infinity時代が一番好き。なんというか、自分はやはり大作よりもこじんまりした作品に魅力を感じるんだなーと思いました。なぜかね。

 
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 フリージャズ・ドラマーとして活動していたTony Oxleyが昨年末に没してたことを知り、改めて参加作品を聴いていました

Derek Bailey、Gavin Bryarsと組んでいたJoseph Holbrooke Trio、かなりかっこいです。実はAmazonでMP3が買えます。

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ECMから出ているTomasz Stańkoとのカルテットも美しい。Tomasz Stańkoも亡くなってますね……。

 
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ジャズじゃないです。マスロック。31knotsの作品を出していた54º40' Or Fight! ってレーベルを漁っていて見つけました。31knotsのドラマー、Jay Pellicciが参加しています。2000年代初めの作品なので、最近のマスロック勢と比べるとめちゃくちゃ素朴ですね。ヘヴィすぎず、メロディアスすぎず、スカスカな演奏故に緊張感があります。めちゃくちゃかっこいい。

HellaとのSplitも出しているんですが。これはまた違う良さがあります。

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 昨日からなんか調子悪いな〜って思っていたら発熱していました。37度5分。しかし、風邪っぽい症状はなくだるいくらいです。うーんこういうのは怖い。身体の危険信号みたいで。思いあたる節は仕事部屋の掃除でめちゃくちゃほこりが舞ったことと、昨日から急に寒くなったくらいでしょうか。まぁおとなしくしていたいところですが、子供がいるとそうもね…。早く治ってくれ。

 発熱しつつLightning Boltを聴いてました。やはり初期作品(2000年代ごろ)が好きですね。一番好きなのは2nd。

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 近作も悪くはないんですが、うーん丸くなってしまったという印象。一曲一曲展開がちゃんとあり、ダイナミクスのコントロールに成功してはいますが、二人のズレが減った結果、スリリングさも失われて普通のヘヴィロックに聴こえます。悪くはないけどこれなら別のバンド聴くかな…。

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 新年明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。元旦からキツいニュースが続いてますが、なんとか生活していきましょう。

 

自分はというと今年は頑張るぞとnotionでダッシュボードを作っていました。

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参考にしたのは↓。だいたい1時間くらいでできます。

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 早速色々疲れそうな気配が出ているんですが、頑張って運用します。まぁこっからもちょいちょい手を入れるはずなので……。

 

 あとBlenderで土偶を作っていました。おそらく最もメジャーな形ですが、遮光器土偶というそうです。頭部についてるのが遮光器(グラサン?)っぽいからだそう。

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 あと年末はオウムガイも作っていました。これはもっと模様とかをちゃんとしたい

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 生き物やオブジェクトを作っていて三面図の重要さを認識しました。オウムガイはなんとなくこうだろああだろという感じで作ったんですが。土偶は東京国立博物館のHPに正面と側面の画像があったのでそれを参考に作りました。

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 これが結構便利でモデリングする時にあんまり迷わずにすんだ。画像探す手間を考えると微妙ですが、輪郭だけ自分で描くくらいなら全然余裕。二面でも十分そう。

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 話を変えまして、Paul MotianのElectric Bebop Bandを最近よく聴いています。

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Paul Motianはずっと好きなドラマーなんですが、主にJoe Lovano、Bill Frisellとのベースレストリオを聴いていて、EBBBはあんまり聴いてなかったです。最近そういえばOn Bloadwayシリーズが良かったなぁと思っていろいろ聴き直していていろいろ再発見があったというか、まぁなんか良かったので、改めてディスコグラフィーを追っています。まず何を持っていて何を持っていないのか整理しないと……。

Noël AkchotéがPaul Motianの曲を演っているアルバムを見つけてちょっとウケています。

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最後ですが、元旦に石川県能登地方を震源とする地震について、被災地や被災者支援を目的とした緊急支援募金がYahoo!基金で開始されていたので一万円寄付しました。

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改めて今年もよろしくお願いします。

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 そろそろ2023も終わりだ…。短かったような長かったような…。東京から沖縄に引っ越して生活環境がまるっきり変わってしまったので時間感覚もバグってしまった。

 

 今年はBandcampのアーティストページを開設して音源を出せたのがよかったですね。

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 なんとなく各パートは編集せずに自分で演奏するようにしていました。こだわりというか、DAWで切ったり貼ったりを始めてしまうといつまでも終わらなくなってしまいそうだったので…。 次のアルバムはがっつり編集を加えたものになります。ビートは相変わらずない。

あとは…Bandcampで音源も結構買ったので2023年のベスト音源でも載せておきます。

40 Nights and 40 Days / Mike Cooper

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 Mike Cooper!!!またMike Cooperです。2020年リリース。2023ですらない。コロナ禍真っ最中に録音された本作。曲名のQuarantineというのは元々ペストが流行した際、40泊40日隔離されなければならないという意味で、イタリアのヴェネツィアで生まれたとか、そうでないとか(調べたら諸説ありだった)。またカッコ内に記されているのはスペイン内戦で活動していた写真家たちの名前だそうです。曲は全編インスト。不規則な電子音とノイズが素晴らしい。微かに聴こえるラップスティールギターもグリッチによる唐突な中断と短い反復で断片化されます。ただ、音色がチープで可愛らしくそのギャップが楽しいです。

New path / Folder

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 これも2020リリース。picnicのメンバーが参加していてpicnicより聴いています。ユニット名がFolderでアルバム名がNew pathです。世界に遍在しすぎ。めちゃくちゃ探しにくいのでApple Musicのリンクも貼っておきました。加工されたフィールドワーク音源と細切れのピンクノイズが散らばった空間に、ビート感一歩手前の音の反復とフェードイン/アウトを繰り返す電子音が気持ちいいです。最近は2010年代後半から2020に至るまでのアンビエント・ミュージックを聴いているんですが、ジャンル全体の表現の進化を感じさせる作品が多いように思えます。リズムやビートよりのアプローチをとりつつ、ニューエイジ・ミュージックの音像を大切にしているというか、フォークトロニカやエレクトロニカの影響を強く感じます。初期Four TetやThe Booksを出発点に時代を遡ってBrian Enoを参照した感じ。

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 この作品も同じレーベルから出ているんですが、共通した感触があります。

Joy In Fear / goat

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 goatです。8年ぶりの新作らしく時の速さを感じます。現在デジタルフォーマットでの販売やサブスクはなくCDもしくはLPを買うしかありません。よかったので買いましょう。

 1曲目と7曲目以外はバンドで録音しているらしいんですが、1st、2ndと比べるとバンドのダイナミクスを保ちつつミニマルミュージックや音響的なアプローチが増しているように思えます。性急さが減ってちょっとずつ緊張感を積み上げている感じ。3曲目とか特徴的ですね。ドラマーが前作と変わったのが影響しているのか聴いたかぎり打楽器が増えているのも前作との違いでしょうか、新しい楽器も違和感なく取り込めるのはプレイヤー/コンポーザーとしてのスキルが伺えます。そして相変わらずバンド演奏が上手いし唯一無二。

 書いてて思い出したんですが、今年リリースされた空間現代の新作はかなりgoatの影響が感じられます。こっちもぜひ。bandcampもサブスクもあります。

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 年末の嬉しい話。今後も頑張って制作を続けたいです。来年はアルバムを出せると思います。

 次は最近読んだ文章について、今年はいろんな本を読んだ気がしますね。それ以上に買ってるので積みまくっているんですが…。

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 世界2023年2月号に載っている大衆的検閲が気になっていたので読みました。2022年11月にインドネシア共和国ジャカルタで開催された第33回国際出版会議で小説家の桐野夏生氏が行った基調講演の内容だそうです。興味を持った背景としてはKADOKAWAの刊行停止の件 で大衆的検閲でないかといったツイートが散見されたからです。そもそも公権力が表現物を精査して取り締まりを行うのが検閲なので大衆は公権力にあたるのか?という疑問や刊行停止を決定したのは出版社自身ではないかといった反論が浮かびますが、一旦置いときます。

 原文の主張としては、朝日新聞の記事を前提に。アルゴリズムによって「挑発的で質の悪い投稿」が大量に拡散された結果、大衆の批判精神が衰え、正義/悪、フェミニスト/アンチフェミニスト、右翼/左翼といった二元論によって分断が起こっていると主張しています。分断によって醸造された不寛容な精神は「正しくない」とする表現活動(原文では主に小説)へ執拗な誹謗中傷を行い表現の自由を脅かしている。(これが大衆的検閲)。一冊の本がデジタル化されてただのテキストコンテンツになった途端、文脈を無視されて断罪されるようになった。このような風潮へ対抗するためには作家と出版社は強い絆を持つ必要があるとのこと。詳しくは世界2023年2月号を読んでほしい。4〜5ページなのですぐ読めます。

 文中の朝日新聞のニュースとはこれだと思います。一応リンクを貼っておきます。有料記事部分にFrances Haugen氏によるFacebookの内部文書から引いてきた表現があります。

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 大衆的検閲で言及されている「挑発的で質の低い投稿」とはどういったものなのか、記事中では「怒りのリアクションがついた過激な投稿」とされていますが、より詳しく知るため、Frances Haugen氏が暴露した内部文書をもとに構成された、The Wall Street Journal のThe Facebook Fileという一連のシリーズ記事を軽く読んでみることにしました。The Wall Street Journal、今なら最初の12ヶ月が月額2ドルです。解約を忘れないようにしないと。

 該当する章はこれです。facebookは1いいね1ポイント、コメントやリアクション1つにつき5ポイント、そしてポイントが高い投稿ほどニュースフィードに表示されるようになっていたようで、結果的に物議を醸すテーマが投稿されると怒りリアクションが大量に使用されるため、そういった投稿ほどフィードに表示されやすくなっていたとのこと。BuzzfeedのCEOからこういったアルゴリズムがもたらす分裂についてFacebookへ指摘があったようです。

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 SNSによる集団ごとの分断は深まっているという実感はあります。フィルターバブルやエコーチェンバーといったインターネット上の情報流通の特徴も影響しているでしょう。「大衆的検閲」を生み出す原因について疑問を挟む余地はありません。

 一方で出版に携わる人々や作家自身がSNSの分断に影響される危険性については何も触れていません。SNSの影響力は強大であることを指摘しつつも出版社と作家はまるで関係ないかのような態度には疑問があります。おそらく、大衆的検閲という言葉には読み手/書き手の二元論が前提にあります。多くの人が読み手であり書き手である現実を無視して、流通というボーダーを引き作家と出版社の神秘化を試みているように思えます。

 最近だと作家というよりライター(でも著作もあるし作家か?)ですが、以下の竹田ダニエル氏の記事とその後の釈明?ツイートがいわゆる「不寛容な精神」に陥った書き手を体現していると思います。

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 SNSのタイムラインから観測した事実をもとに所在不明の「普通の結婚観」を否定し、結婚を選択した人々を「他人まかせの幸せにすがっている」と断定し、自分の考えるリベラル像やジェンダー観を押しつける。これこそSNSによって引き起こされた「不寛容な精神」だと思います。さらにいえばこの記事こそ「挑発的で質の低い投稿」でもあります。竹田氏の関連ツイートを見てもSNSの分断から作家が逃れられる保証はなさそうです。

 
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 Irreversible Damage: The Transgender Craze Seducing Our Daughters を読みました。KADOKAWAが刊行停止した翻訳本「あの子もトランスジェンダーになった SNSで伝染する性転換ブームの悲劇」の原著です。

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 自分は翻訳本について刊行すべきでないという立場でしたが、読むきっかけとしては、Xで「読んでから批判しろ」的な投稿が大量に流れてきたのでなら読んでみるかという気になりました。まぁ全然ヘイト本だったんですが…。この原著を読んでから云々〜と言うのはかなり暴力的だなと思います。原著がKindleで売ってるから自分で読めばいいと思う。また、これは読んだからこそ言えるのですが、読む必要はありません。

 本書を通底するのは急速発症性性別違和(Rapid-onset gender dysphoria、以下ROGD)を根拠とした、トランスジェンダー当事者(主にトランス男性)に対する親の権利(パターナリズム)の徹底です。ROGDについては今回の刊行停止騒動があってからWikipediaに日本語のページができましたね。

 ROGDを簡単に説明すると思春期になって急に性別違和を発症(論文の表現を引用しています)するのは、ソーシャルメディア/インターネットの使用量が増加したか、1人または複数の友人がトランスジェンダーになった友人グループに属したかのいずれか、もしくは両方に原因があるのではないかという仮説です。ROGDついてはさまざまな批判が寄せられています。調べたらすぐわかることですが、簡単に書いてみます。

  • 実証研究がなされておらず、統計結果のみに基づいていること
  • 当事者でなく、当事者の親のみに質問調査を実施していること
  • 質問調査を実施したWebサイト(4thWaveNow,Transgender Trend,Youth Trans Critical Professionals)がいずれも反トランスジェンダーコミュニティであること

 また、2021年に公共医療、科学の発展に努める団体CAAPSはROGDを臨床および診断に用いることをやめるよう声明を発表しています

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 さらにより広範な対象や当事者への調査、また分析研究が実施されましたが、ROGDを支持できるような結果は見つかっていないようです。

 本書はROGDを根拠としトランス男性の両親のインタビューを通して思春期の医学的な性別移行(主にホルモン治療)へ反対する。といった試みなのですが、医学的リスクの生ずる責任をインフルエンサーやセラピストの責任かのように書いていたり、トランス男性をshe/herと意図的に表記したり(ミスジェンダリング)、ジェンダー・セルフID制をトランスジェンダリズム(性自認至上主義、トランスヘイターがよく使う表現と自分は認識しています)として批判したり、ノンバイナリーの存在を無視していたりとヘイトのお手本のような表現が全体を通じて散見されます。

 もう一度書きますが、読まない方がいいと思います。ROGDについて詳しく知りたいのであれば、元の論文や追加の検証研究を読めばいいだけです。医学的性別移行のリスクについても同様です。コミュニティ内でも議論されている複雑な問題を、ヘイトを持って語る本書で学ぶ必要はないと思います。それよりトランスジェンダー入門読んだ方がいいですよ。

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最近はSNSで怒ってばっかりいます。この件です。

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いま原著読んでいる最中ですが、ヘイト本が刊行停止になってよかったね。という感想です。みなさんは読まなくていいです(というか読まない方がいい)。来週あたりに書評というか、批判をここに載せようと思います。

そんでまぁヘイト本読んだり刊行停止のバックラッシュに怒ったりしていたら非常に疲れてしまったので気分転換にBandcamp Fridayで買ったものでも載せようと思います。

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最近よく聴いているアーティスト、UllaことUlla Straus が参加しているユニットです。アンビエントさもありつつ、ASMR的な音響効果や硬いノイズが時折まじり気持ちいいです。

ユニットの片割れ、Perilaのソロ作もめちゃくちゃいい。今度掘ってみます。

 
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nzworkdownさんの新作。地響きのような低音ドローンに重なるように様々な電子音が放り出されて溶けています。だんだんと光がさすような荘厳さが増していくのがかっこいいですね。

 
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ドラムとベースの即興。歌も入っています。ドラムは物音系ドローンっぽいアプローチですが、その上でベースが巧みに即興を披露していきます。ベースのJoëlle Léandreはキャリアが長く、Johe CageやMerce Cunninghamと共演経験があるそうです。

 
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めっちゃいいドローン。トリオです。今回一番のヒットでした。そして調べたらApple Musicにありました。調べろよ。2000年代から活動開始しています。わりとベルリンスクールっぽい音像ではありますが、他のアルバムではビートミュージック然としているものもあります。メンバーの興味がバラバラっぽく、解散した現在は三者三様の作品をリリースをしていて、今作と近い作品はないかも。以下元メンバーのDiscogです。

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全然調べていない。というか調べてもあんまりわからなかった。Mabisyoってユニット?のメンバー?らしい…。チリ在住のヴェイパーウェーブとかその辺のジャンルで活動しているっぽい。

 
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NaualってユニットとStefan Christensenっていうギタリストのコラボ作品なんですが、それぞれの作品はあんまハマらず、このコラボ作だけめちゃくちゃ好きでした。ブルースを引き伸ばしたようなドローンであんまりこういうのないからたのしいですね。

 

901 Editionsを漁ってみました

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この前来日してたFabio Perlettaの作品。ライブ音源も入ってそう。ていうか901Editionsのレーベルオーナーなんですね。まだ全トラック聴けてないんですが。抑制されたピアノとサイン波、ノイズから構成される冒頭のトラックは緊張感と美しさの同居する素晴らしい曲です。hかにも笛の音が吹き荒ぶトラック、物音系なトラックとかなりバリエーションがあります。

 
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Shuta Hirakiさんの作品、最近リリースされたやつですね。901Editionsの15周年プログラムを祝う作品の一つです。書籍、響きの考古学からインスピレーションを得たそうです。興味がでたので買ってみた。

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確かに響きに焦点を置いているようにも聞こえますが、オリンポスのペンタトニックスケールを用いた即興で西洋的なような民族的なような不詳なフレーズが印象的です。他のトラックでも同様な試みがみられます。

 
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Masaya Katoさんの作品。どのような創作過程を経たのかはわからないですが、この作品は水音が一貫しています。水琴窟のような音も登場していて電子音とのコラージュが楽しめます。

 

他にも買ったけど疲れてしまったので終わり!まぁbandcampアカウントのコレクションを見ていただければと思います。

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ひさびさの日記です。ちょっと疲れ気味でいろんなものをやってませんが、BlackFridayでいろいろ買ったので頑張りたい。

そしてBFは全く関係なく、ノイズボックスを作りたい。

一個大きい仕事が終わったので気合いを入れて毎日を取り組みたいですね。

 
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 東京のホテルにいます。勝手知ったる蒲田ですが、昨晩ウォーキングしていたら迷いました。今日から作業ログをつけ始めるようにしました。予定時間と実際にかかった時間を記録するのがいいらしいと聞いています。notionが慣れてるので一番いいんですが、最近logseqが気になっているのでそっちでつけています。

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logseqはすべてMarkdownで保存されるため扱いやすい。APIもあるそうなのでこのブログのデータをまるっと移行してみるのも面白そうだなと思っています。現在、notionで管理しているんですが、いちいちページを公開しないといけないのと、APIからのレスポンスがブロック構造表現したオブジェクトで返してくるのでちょっとややこしいんですよね。ただ、notionの魅力は一目でわかるサムネイルリンク(↓こういうの)なので。これは普通にMarkdownを書くだけでは無理なんだよな〜。

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なぜか宿でPuredataをやっています。楽しい。

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Puredataをやっていたところ、息子が発熱。旅行に緊張感が漂ってきました。どうなることやら。

 
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先日、Bandcamp Fridayがありましたね。最近のBandcamp関連のニュースを見ていると、買収があったりリストラがあったりで不穏なので、支援の意としてBandcamp Friday直前に購入しました。要は普通に買い物しました。

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 アメリカはサンフランシスコ在住の音響作家Billy Gombergの作品です。9月に東京と関西でライブをやったらしい。今調べて知りました。内容はElectro Acoustic、ドローン、フィールドレコーディングって感じの親しみやすいサウンドです。

 
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 901Editionsは日本のレーベルらしいんですが、イタリアのレーベル。いままでまったく知りませんでした。けっこう好みなサウンドなのでうれしいです。これからチェックしようと思っています。上記の2作品は901Editionsの15周年を祝うための一連のシリーズとのこと。9°は9の0乗(=1)を意味していてつまり901を示しているそうです。おしゃれ〜。

 
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 先行配信の1トラック目だけ聴いて購入。デンマークのトリオで、今回は3回のライブ音源から得られたサウンドを分解して再構築しているそうです。説明文を読んでおもしろそうだな〜と思って買いました。1トラック目の不規則なドラムが好みです。11/24にリリースなので楽しみ。

 
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 Daisartのpicnic、新作です。リリースされていたの知らなかった。内容は相変わらず最高です。買った方いい。アブストラクトなサウンドなのにミックスがすごい立体的でかっこいい。EP結構出してるみたいなので買おうかな。

 
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 Robert Aiki Audrey Loweの2017年作です。90 Day Menのツインボーカルのうちの一人だったんですが、ソロはドローン、アンビエントですね。そりゃ解散するわって感じ。呪術的なフレーズがかっこいいです。Robert Aiki Audrey Loweは長尺の作品が多いんですが、今作は短めなので入門にいいかもしれません。

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 Ariel Kalmaとのコラボ作も好きです。

 
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音の海 の著者でおなじみのDavid Toop先生です。2020年作。説明文を読んでもよくわからないんですが。禅の教え?をまとめた?作品?らしいです。正直全然わからないけど曲がとにかくいい。3トラックの声のような管楽器のような音が恐ろしいんですが、というかこのトラック、何が鳴ってるのかよくわからない。クレジット見てもオブジェクトとしか書いてないし……。

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先週?宅建試験が終わりました。自己採点の結果は芳しくなくダメそ〜。去年と比べると点数は取れているんですが。また来年頑張ります。

11月、東京へ滞在します。11月12日から11月17日。ちょっと長いです。まぁ仕事もあるのでずっと遊んでいられるわけではないですが、

とりあえず東京大学総合研究博物館の特別展示に行こうと思っています。

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それとどこか(街中か森か山)でフィールドレコーディングする予定です。おすすめあったら教えてください

 

今日はこれを観ていた。早稲田大学で開催されたセミナー「ガザを知る緊急セミナー ガザ 人間の恥としての」

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観て欲しいです。自分はパレスチナ、イスラエルについてまったく詳しくないですが、戦争と人道に反する封鎖に反対します。そして政治的解決を求めます。

セミナーで紹介されていたこの本も読もうと思います。

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 4日後に宅建を控えています。大詰めです。ようやく終わる……。正直他のことをやれなくもなかったんですが。やはり頭に引っかかってしまい、集中して取り組むのが難しかったので、ストレス解消のためのウォーキング以外は全てやめていました。とにかく受かってスッキリしたい…。

 話を変えます。ジャック・クレイトン監督「回転」を観ました。宅建の勉強のために一旦全部やめてたってさっき書いてなかった?1961年のホラー映画です。いわゆるショッカーと呼ばれるようなシーンはほとんどない。亡くなったはずの従者が窓の外から覗き込んでくる描写くらいです。あとは荘厳な屋敷の中でなんか不気味って雰囲気がずっと続きます。幽霊も素直。ドアが勝手に閉まるとか、声が聞こえるとか、いないはずのところに人がいるとか、いると思ったらいないとか。それくらい。

 最後に主人公が男の子に憑いている幽霊の名前を叫ばせるんですが、悪魔が名前を知られると、知られた相手に対して服従しないといけないからっていうカトリック教会のエクソシスムに倣っているんでしょうね。劇中でこれを説明しないのがいい。説明しないことで、一連の幽霊騒ぎが主人公の妄想なのか、それとも本当に霊的現象なのか、霊的現象は起こっているが兄弟は憑かれていないのか(もしくは一方のみか)とか、観る側の態度を不確定なままにしておける。ほかにも示唆的な描写”だけ”があって楽しい映画です。

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 9月が終わっていた。今年ももう90日を切っています。やばいな。とりあえず15日の宅建試験を終えればいろいろやれるかな…と思ったりしますが。

まぁとにかく頑張っています。自分にしてはまあまあ本を読んだ気がする。

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 Kindle Unlimited で無料になっている。読みましょう。日本で行われている公的な人権侵害、入管法と外国人技能実習制度について被害者への取材を通して悲惨な現状、そしてなにが問題なのか、なぜなくならないのかを解説した本です。読後はかなり厳しい気持ちになりますね。今年、入管法の改正案(改悪案)が国会を通ってしまったのはかなり最悪だと思います。議員ってマジで何ができんだろう。

 
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 哲学者の中島義道が差別感情について書き記した本です。正直あんまりいい本ではなかったなと思っています。差別は人間が行うことではあるんですが、最小単位で語ることを重視するあまり、制度として行われている差別を軽視しているような記述が目立ちます。また、自己批判を促すために紹介されている「逆差別」のロジックも現在では差別者当人が差別行為を正当化するために用いられてるシーンが多い印象。この本は2009年出版(文庫は2015)で、SNSやヤフコメがまだ問題になっていない頃に書かれた本なので、差別が大手を振って横行するとは考えてなかったんでしょう。読んでいて面白かったのは誇り、自尊心、帰属意識、向上心といった自己に対する肯定的感情と差別感情の関係性についての記述です。けど、なんというか、あくまでも自己批判のための本なのでこの考えを自身以外に向けるのは欺瞞だと思う。なんのこっちゃって感じですね。あんまりいい本ではなかったと書きつつまぁ面白かったです。

 
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ようやく読み終わりました。中断して読んで中断して読んでを繰り返して2ヶ月くらいかかったのでは。恐怖のための技法、恐怖を探究しつづけた自伝、恐怖とは何かの考察、ごっちゃになっています。作者の恐怖に対する執着がむしろ怖かった。ネット怪談について書かれた2部は読むのがちょっとしんどかったです。正直、脚本の技法だけ知りたい人は1部と3部のちょっとを読めばいいと思う。映画好きな人ならもっと楽しめるんだと思います。

 

ほいじゃ最近聴いてる音楽も貼ります。

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アンビエントフォークの旗手。Grouperの最新作です。最新作と言っても2021年の作品なんで、いまさらって感じなんですが、自分は別に新譜を熱心に追うタイプではないので多々ある。以前はあんまりピンと来ていなかったんですが、なんか最近聴くとかなり良かったです。特に一曲目、耳が痛くないノイズの向こうでぼんやりと音が揺れ動くのが聴いていてわくわくします。

 
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Grouperの別名義らしいです。知らんかった。フォーキーさは減退しつつもドリーミーさが増している印象。スケールがデカい。もうスケールがデカいくらいしか書くことがない。デカすぎる。フィールドレコーディングの要素もありますね。

 
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Zimounなる謎のギタリスト。ギタリストというか、どうやらギターを弾いているわけでは?ない?のかな。

ほう…?という感じ。内容は爽やかなドローンです。他の作品も良かったのでおすすめ。

 
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Jason Moranとか久しぶりに聴いた。不思議なジャズ?レーベル、Red Hook Recordからのリリースです。いいですね。こういう音楽を形容する言葉あんまり見つからないんですが、電子音ミーツアコースティックジャズです。ECMのような深いリバーブが似合う即興演奏の後ろでいるようないないような…な電子音が鳴っています。

Red Hook Recordは電子音ミーツアコースティックジャズな作品をだしていてめっちゃ面白いです。こういうレーベル見つけると楽しいな。

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bandcampがなかったのでプレスリリースを貼ります。グループこんにちはってユニットです。自分はあんまり歌物を聴かないんですが、かなりかっこいいな〜と思って聴いています。特に一曲目が好きです。原曲はボカロ曲らしい。かっこいいな〜。

別の曲だけどMVも。DIYだ。

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